【クロックヒン活用法】離乳食や介護食に役立ちます
少量でも、思いどおりの食感に。
こんにちは。クロックヒンワークショップ講師のまり子です。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
先日、ワークショップのリピーターさんで、
現在、生後4カ月の赤ちゃんを育てているお母さんから、こんな相談をいただきました。
「重湯の米粒が上手くすり潰せないんです……。」
お話を聞いてみると、
最初に“重湯(お粥)の状態”にしてからすり潰そうとして、
なかなか粒が滑ってしまう、という状況でした。
なるほど、確かに!それは、滑って潰せないはず!
とそこで、お伝えしたことは、
「まず、大人用に炊いた白米をクロックヒンでつぶして、
それを湯でのばして重湯にすると上手くいきますよ。」
すると、
「え、そうだったんですね~!その方法は思いつきませんでした!」
と、とても喜んでくださって、私も安心しました。良かった~。
確かに、離乳食は“ほんの少量”。
ミキサーやハンドブレンダーを使うより、
すり鉢やおろし金を出すより、
クロックヒンはずっと簡単で、後片づけもラク。
けれど、慣れている方でも、
「つぶす順番」や「どの状態でクロック(臼)に入れるか」は
意外と盲点なのだなぁ、と改めて感じた出来事でした。
クロックヒンは、介護食にも役立ちます
クロックヒンは、野菜も、魚の身も、穀類の粒も、
少量であってもムラなくつぶせるのが大きな魅力です。
赤ちゃんの成長に合わせて
・なめらかに
・舌でつぶせる粗さ
・歯ぐきでかめる大きさ
と、細かい調整がしやすいのも嬉しいところ。
そしてこの、「食べやすい大きさや硬さ」「のどに残らない滑らかさ」に変えることは、嚥下が弱くなった方の介護食にも応用できそうです。
くれぐれも慎重に。
目で見て確認もお忘れなく。。。
離乳食づくりでのポイントと注意点
ここからは、
同じくワークショップのリピーターさんで
クロックヒンをよく知る
保育園勤務の栄養士さんにお手伝いいただき、
離乳食調理にクロックヒンを使うときの
基本のポイントと、気を付けたい点をまとめています。
ご参考となれば嬉しいです。
|基本のポイント|
- 食材は“しっかり加熱してから”クロック(うす)の中へ
- 「叩く → 擂(す)る」の順で進める
- クロック(うす)の壁がわに付いた食材はスパチュラやスプーンで中央へ寄せる
- 一度に入れる量は大さじ1〜2
- 水分は少しずつ
|注意点|
- 強い香りの料理と兼用しない
- 匂い移りが心配なときは洗浄する
- 魚は加熱後、骨と皮を取って潰しましょう
- 肉の筋は丁寧に取りましょう
- 擂ることで上がった粘度は月齢に合わせて水分を足しながら調整を
- 繊維の残りやすい食材はこし器(茶こし等)で取り除きましょう
- クロック(うす)の重さによる落下・指の挟みこみに注意
- 専用マットやクッション性のある鍋敷きを使うと音が響かない
- 冷凍ストックは“濃いめの状態”で
こうした小さな工夫で、
クロックヒンは離乳食づくりの頼もしい相棒になります。
「思いつかないこと」を共有することでもっと気楽に楽しく離乳食を。
今回のご相談を通じて、
“クロックヒン・ユーザーでも意外と気づかないこと”を
書きとめて言葉にして共有することは大切だと感じました。
クロックヒンは、
離乳食や介護食だから、と分けることなく、
家族みんなの食事づくりに活かせる、
とても懐の深い調理道具です。
これからも、
小さなお悩みや、「どう使うの?」という疑問にもお答えしながら、
皆さまと一緒にクロックヒンの魅力を広げていければと思います。
ワークショップでも、
実用的なレシピや使い方を体験したり、
様々なアイデアをシェアしていますので、
ぜひお越しください。
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